アミノ酸が肌の保湿に効果があるとされ化粧水などに使われる理由/アミノ酸の特徴や働きについても

化粧水や美容液のなかにはアミノ酸を配合しているものがたくさんあります。そのため、何となく肌に良いことは知っている人は多いですが、具体的な特徴や働きまで理解されている方は少ないのかもしれません。

ちなみに、美容成分の代表といわれるコラーゲンも美容化効果があることはおなじみですが、実はコラーゲンはたんぱく質の仲間であり、複数の種類のアミノ酸で作られています。

体内に入ったコラーゲンはその状態を維持するのではなく、アミノ酸に分解されます。つまりコラーゲンを摂取することは、アミノ酸を体に取り入れることと同じ意味があるのです。

また、アミノ酸は特別な技術で生み出されるのではなく、人間の皮膚に存在する天然の成分です。肌に潤いをもたらし、角質層にも作用することが特徴となっています。天然保湿因子の50%に相当するといわれており、その構造に似せた形で化粧水などに配合されるというわけです。配合されたクリームや乳液を十分に塗れば、その箇所の防御力を高めてバリア機能の向上を見込めます。

アミノ酸は皮膚と相性の良い成分であるため、その状態を整えたうえで肌本来の役割をしっかり引き出してくれます。いわゆるターンオーバーを正常化することにより、肌が美しくなることをサポートしてくれるのです。

人体の7割ほどが水分で構成されている話はよく知られていますが、実はアミノ酸も2割ほどを占めていて、人体に欠かせないという意味では水分に次ぐ重要な成分です。

アミノ酸は水分ととても馴染みやすいことも特徴であり、水分を肌に届ける役割も果たしてくれます。さらに張りをサポートする働きもあるなど、多くの点で美容と非常に深い関わりがあるのです。このように保水のレベルを超えて、水とセットといえる存在価値のある成分といえます。それこそが化粧水などに含まれている理由であり、配合されて当然といっても大袈裟ではありません。

その他にも複数の役割がありますが、どれも人間の健康や美容に関わる大切なものです。たとえば筋肉で使われるエネルギーと関係があり、成長ホルモンの分泌を促すタイプもあります。一方で免疫力をアップさせるタイプも存在するなど、さまざまなプラスの恩恵を期待できるという優れものです。ただし種類ごとに特徴が分かれており、スキンケア製品に使われるのは、上述のように皮膚へのメリットが大きいタイプとなります。